「制限速度で走れば信号に捕まらない」
本当か嘘か、時々耳にするこの言葉。
実際に「制限速度で走っていても信号で必ずこの信号につかまる」なんてところもあったりするかと思います。
信号の切り替えサイクルの設定は隣り合った信号を関連付けて制御しているようです。その設定の考え方は↓が基本となっているようです。
A交差点を通過した車aは、一定の速度で走行す
警察によるITSより
れば、B・C・D交差点が次々と青信号になるので、
各交差点をノンストップで通過できます。しかし、
車bはスピードを上げて走行したために、交差点
B・Dでいったん停止しなければなりません。A交
差点を同時に出発した車aとbは、D交差点を通過
する時間に差がないのです。つまり、スピードを上
げて走行しても、目的地に着く時間は、一定速度で
走行した車と変わりません。
本当かな?って思いますけその後このように続きます
しかし、オフセットを調整すればすべての交差点
警察によるITSより
を停止せずに走行できるわけではありません。例え
ば、平常時には上・下方向とも同程度の交通量の道
路も、朝の通勤ラッシュ時には、上り方向の交通量
が下り方向よりも多くなる場合があります。この場
合には上り方向の交通を優先的に走行しやすくする
ので、下り方向の車はノンストップでは走行できな
いようになります。
あくまで調整の理念のようなものであって複雑な道路事情のなかでそのようなことは実現困難ってことですね。
県警が道路の管轄をしているので、県をまたげば管轄区域が変わるのでその調整も途切れてしまいます(一部は連携して行ってもいるようです。)
数年前、テレビで道路事情を説明したときにタレントが「制限速度で走れば赤に引っかからずにすすめる」という言葉を口にしたのを何度か立て続けに見てますが言わされているのではないかとずっと引っかかっていました。
そんな信号機事情ですが道路上には様々なセンサーが取り付けられていて車の走行を感知して信号の変わるタイミングが制御されているわけですね。このセンサーは様々な種類がありよく知られているものからあまり聞いたことのないものまで多種多様にあります。
今回はこれらの制御システムを少し紹介したいと思います。
道路上のセンサーで制御!
速度感応制御・高速感応制御
この高速感応制御は交差点の信号より離れた手前、500m以上ところに設置されているようです。高速で走行している車を感知したら→信号を黄色へ!→高速走行している車を赤で停止させる! ・・・という流れになります。
仕組みとしては単純ですね。信号から500m以上という離れた地点で、一定速度を超えて走ってきた車。そのまま走らせ続けるとその後も速度超過どころか更にスピードを上げるかもしれない・・・ってことで赤信号で強制的に止めさせることになりますね。
なかなか信号に捕まらないし、車もあまり来ない、繁華街周辺でも少し離れると整備された道路で走り心地もよく、ついついスピードが出てしまいがちになりますが、それを咎められるかのように赤信号にしてしまうわけです。
「この路線の信号は飛ばして走ればぜんぜん赤にあたらない」みたいなところがあったらガンガン飛ばす車が出てくることになりかねませんからね。
速度感応制御・ジレンマ型
高速感応制御と同じく、交差点の手前150m〜300mほどの地点に設置!
ドライバの運転中のジレンマの発生を押されるために設置されています。
ジレンマって?
比較的速い車が流れてきたときに交差点に侵入するときに黄色信号を見せないように青の時間を長めにし、安全に交差点へを走行させます。
また、ゆっくりした車が来た場合は早めに黄色信号へ変更、交差点前には赤信号へ変えてしまい、安全に停止を行わせるようにします。
何がジレンマかというと走行中に
交差点のすぐ手前で黄色に変わった!
↓
止まるには急ブレーキで追突事故になるかも!
↓
交差点を進むには少し加速させないと!
↓
どうしよう!
といったことの無いように、走行状況を元に赤信号に切り替えるタイミングを見計らっているのですね。
迷った挙げ句に急ブレーキなんて後続車の追突を誘発しかねませんからそういったことが起こらないように制御してるわけですね。
バス感応制御
バスの運行を感知して、交差点に近づいたら青信号でそのまま通過できるように青信号を延長します。また、赤信号でバスが停止したときは赤信号を短くし、バスの運行を促す制御です。
バスは公共運行なので優遇されているわけですね。
閑散時 押ボタン・半感応制御
これはよくある「押しボタン式信号」と、「車両感知信号」ですね。
なにが「半」なのかというと、交差点の片方の路線にのみ感応センサーがついているから「半」なのですね
交通の出入りのすくない交差点などにあると思います。メインの幹線道路側が国道で交通量が多いけど、従動路線側は農道みたいなもので流入がほとんどない。
従道路側を一時停止で入らせるには危険だけど一定サイクルで国道を停止させるには無駄な停止時間を作ることになり渋滞や環境影響も起こってしまう。
そんなところに設置されているわけですね。
ちなみに感応したときに信号機の下にランプで「感知中」と表示されるのはサービスみたいなもので、特に規格が決められているわけではないようです。
ときどき、信号がなかなか青にならなくて「これちゃんと感知されてる?」ということがあるので、これがあるととても安心します・・・。
(疲労しきった仕事帰りに感応式に感知されないところで停止して長時間ぼんやりしたまま待ってた経験が・・・)
全感応制御
交通量の多い道路同士の交差点で交通流入量がかたよる時間帯が不定期に発生するなどの場合、両方の路線にセンサーが設置されて交通量を識別します。
交通量が少なくなった路線が発生すれば多い方を青信号時間延長させるたりして交通を円滑に進めさせるわけですね。
終わりに
交通を円滑にすすめるために様々なセンサーが取り付いているわけですね。
しかしこれらは昔からある制御システムでしかありません。
時々行われる交通量調査を人の手で行われているなど結構アナログ手法で行われているので最適な交通解になっているのかは少し疑問があります。
最近はAIの登場により、
「信号の変わるタイミングをAI管理にすれば渋滞をなくせる!」
といったことも言われています。
わたしの通勤ルートで交通量の多い丁字路(両側6車線の道路に両側4車線の道路が交わる)で交通調査が行われた事がありました。その少しあとに信号の切り替えサイクルが変わった事がありまして、その結果、交通がスムーズに進まず大渋滞が発生となりました。その後すぐに元の信号サイクルに戻りましたけどね。
まだまだアナログ手法に頼っている印象ですね。データをリアルタイムで取得し遠隔操作を可能にするには費用としても、災害時の対策としても懸念があるということで実施は難しいんでしょうね
(対策はなんとでも取れるのでくだらない理由で採用しないでしょうけど)
交通制御ではありませんが、交通情報をリアルタイムで取得して目的地までの交通量を考慮して最適な交通経路を案内するナビもありますね。
今後はドライブがスムーズになるシステムの登場で色々な道を走る楽しみが出てくるかもしれませんね。